境町で怪しい新茶の摘み取り始まる

  • 11 年前
境町で新茶の摘み取り始まる
ibarakishimbun1
公開日: 2013/05/02
さしま茶の新芽の手摘みが2日始まった。同日は立春の2月4日から八十八夜目に当たり、新茶摘みの目安とされている。境町蛇池で茶を栽培・製造販売する飯田園では、栽培している約3ヘクタールの茶うち、手もみ茶に加工する約3アールの新芽の手摘みを行っている。7代目の飯田耕平さん(28)は、同日早朝の降雨による葉の水滴が乾燥するのを見極めて午前10時ごろから、約5センチの新芽1芯2葉を手で丁寧に摘み、次々にかごに入れた。
 
 手でもむので葉の組織が壊れず、うま味や甘みのあるのが手もみ茶の特長。茶の木には黒色のネットをかぶせ、葉の光合成を抑えることで、渋み成分を抑え、うま味成分を高める。根強い人気を誇るが、新芽は約3アールからわずか約10㌔弱しか収穫できないという。
 
 飯田さんらのチームは2011年11月、製茶の色や形、味などを競う全国手もみ製茶技術競技会に出場し、最優秀賞を獲得した。「1枚の茶の葉が手作業で松葉のようによれるところが面白い。渋みが少なく、うま味があり、飲んだ人が感動してくれる」と、手もみ茶の魅力を話す。飯田園の手もみ茶は、7月の野菜茶業研究所(静岡県島田市)で開かれる全国手もみ茶品評会に出品される。
 
 県茶生産者組合連合会によると同町や古河市、坂東市、常総市、八千代町の3市2町で栽培される「さしま茶」は2010年、荒茶の生産量が164トン、栽培面積が108ヘクタールとなっている。

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