20140124放射性セシウム撮影 新型カメラ開発

  • 10 年前
原発事故によって広がった放射性セシウムをX線を利用して撮影できる新型のカメラが千葉市の研究所で開発され、同じ機能がある従来のカメラより大幅に軽いことなどから除染作業などに役立つと期待されています。

新しいカメラは、千葉市にある放射線医学研究所が開発し、放射性セシウムから出るX線の性質を利用して撮影するのが特長です。
大きさはステンレスなどを使うことで、重さは6.6キロとなり、鉛を材料にしていた同じ機能がある従来のカメラに比べ、およそ5分の1まで軽量化することができました。
感度もガンマ線の性質を利用して撮影していた従来のカメラより向上し、価格も1台500万円と6分の1となっています。
さらに、カメラを携帯端末とつなぐと空気中の放射性セシウムが画面に表示され、動画として撮影することもできます。
カメラを開発した小林進悟研究員は「福島県の方から『放射性物質がきちんと除染されたか目で見て確認したい』という要望があることを聞き、開発を進めてきました。今後、改良を進めて早く現場で使えるものを提供したい」と話していました。
新型のカメラは福島県の住宅地などの除染作業や福島第一原発の廃炉に向けた作業で出る放射性廃棄物の管理などに役立つと期待され、放射線医学研究所はことしの秋をめどに製品化を目指すことにしています。