20131006 海外でエビ大量死 輸入冷凍エビの価格高騰

  • 11 年前
世界各国に輸出している東南アジア地域のエビの養殖場で、病気が原因の大量死が深刻になっており、この影響で日本向けの冷凍エビの卸売価格が高騰し、国内のスーパーや外食業界などの間で影響が広がっています。

タイやベトナムにあるエビの養殖場では、「バナメイ」という種類のエビでことし4月ごろから、バクテリアを介した病気が広がり、大量死が深刻になっています。
大手商社によりますと、世界最大の輸出国のタイでは、この影響で年間50万トンあった生産量が、ことしは半分にまで落ち込むとみられています。
日本で、エビフライなどの加工食品や蒸しエビなどに使われる冷凍エビはタイなどから輸入されていますが、卸売価格は輸入量が落ち込んでいる「バナメイ」だけでなく、同じような用途に使われる「ブラックタイガー」も、4割から5割程度高騰しているということです。
タイ産のエビの高騰を受けて東京・練馬区にあるスーパーでは、冷凍エビをインドやバングラデシュ産に切り替えましたが、仕入れの価格は比較的安かった去年の同じ時期に比べると2倍になっているということです。
このスーパーの秋葉弘道社長は、「パックの大きさをやや小さくして数を減らすことで、価格を据え置いているが、ほとんど利益は出ていない。このままの状態が続くのは厳しい」と話しています。
また、大手の回転ずしチェーン店では、長期間の契約で冷凍エビを調達しているため、今のところ影響は出ていないということですが、次の契約では仕入れ価格が上昇すると見ています。
「くら寿司」の辻明宏マネージャーは、「エビは女性や子どもに人気があり、店に欠かせない商品なので、値上げは難しい。問題が長期化しないよう願っている」と話しています。

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